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カテゴリー「仕事」の27件の記事

2024年3月29日 (金)

ワンショットリモコンシステムをTinyBasicでIoT化

全体の目次

別記事で、豊四季TinyBasic WiFiTelnet版へのGPIO操作の拡張をしました。
以前製作したESP32を使ったワンショットリモコンシステムのIoT環境は、そのまま残してあります。

せっかくなので、両方揃えば直ぐできる、TinyBasicでリモコンシステムのIoT化をしてみました。
なんとなく時代遅れな気もしますが、TinyBasicをマイコンボードに載せていれば、こんなことなら十分使えるし、何より簡単でカットアンドトライで操作できるのが実感でき、なかなか良い感じです。


全体構成図は ここ ですが、WiFiとGPIO26,27の同時使用は避けるべき事に気づいたので、GPIO32と33に変更しました。
ESP32にはGPIO操作を拡張したTinyBasicインタープリターを書き込みました。

使ったTinyBasicのプログラムは以下です。
C言語では、WiFi接続・リレー制御・HTML送信等やる事が多くて大変で敷居も高かったのですが、TinyBasicなら分かり易く簡潔ですね。
現在のリレーの状態を表示して、キー入力を待ち、エンターキーが押されたら、GPIO32でシステムにダイオードを100ms間接続し、その後GPIO33でダイオードの極性を切り替えています。

100 REM OneShotRemoconServer by TOYOSHIKI TinyBasic WiFi+GPIO
110 REM
120 GIOMODE 32,3; REM GPIO32 OUTPUT 100ms RELAY ON
130 GIOMODE 33,3; REM GPIO33 OUTPUT DIODE DIRECTION RELAY
140 A=0 ; REM DIODE DIRECTION SET TO 0
150 PRINT "\033[0m","\033[39m","\033[49m","\033[2J"; REM SCREEN CLEAR
160 PRINT "\033[9;27H","ESP32 Shot-Remocon-Server",
170 PRINT "\033[10;23H","by TOYOSHIKI TinyBasic WiFi+GPIO",
180 REM
200 PRINT "\033[12;29H",
210 IF A=0 PRINT "\033[42m"," Current State is OFF ",; GOTO 230
220 PRINT "\033[41m"," Current State is O N ",
230 INPUT ""B; GOSUB 300;
250 GOTO 200
260 REM
300 GIOOUT 32,1; WAITMS 100; GIOOUT 32,0; WAITMS 100
310 IF A=0 GIOOUT 33,1; A=1; GOTO 330
320 GIOOUT 33,0; A=0;
330 RETURN

PC上のメモ帳で編集して、コピペでTeraTerm画面に送れば、TinyBasicにはエディター機能なんて必要ない感じです。

PC上のTeraTermはエスケープシーケンスでの文字背景色の変更が効くのが分かったので、画面中央で色も付けそこそこIoT画面らしくなりました。以下TeraTermの画面で、左がリレーON時、右がリレーOFF時。エンターキーを押すたびにON/OFFを切り替える感じです。

On_20240329171401 Off_20240329171401

 

PC上で、WiFiで繋げたTeraTermで操作している動画です。TinyBasicの起動メッセージが出た後、メモ帳に書いたプログラムをTeraTermへコピペして、runで実行しています。

 

操作中のリモコンリレー側の動画です。リモコンリレーのON/OFF切り替え、リモコンスイッチ側赤緑LEDの連動も確認できます。

 

---------------------------------------
ArduinoIDEでのプログラム開発はなにかと面倒ですが、TinyBasicなら気楽な開発となるのが実感できます。
リレーのON/OFF程度なので、動作速度は気になりません。
見た目の恰好良さは期待できませんが、TinyBasicならやりたい事がサクッとできる点が良いですね。

豊四季TinyBasic WiFi Telnet版なら、WiFiで繋ぐのでIoT化しやすく、エスケープシーケンスも効くのが良いですね。
作者のrobo8080さんに感謝です。

---------------------------------------
スマホのMochaTelnetでは、文字色変更等のエスケープシーケンスが効かないようで、見た目がそっけない感じでした(下図)。
Img_0186 Img_0187


続報あればまた。

本記事は、メーカーからの情報や公開された特許情報等を元に、動作理解とシミュレーションでの再現を目的に独自に調査したものです。従って、考察や実験結果はあくまで個人の範囲に留めるものであり、記事の内容には間違いがある可能性があります。参考にされる際は自己責任とし、メーカーや関連業者に迷惑を掛けるような事はしないでください。また、この記事を読まれて類似の事をされても、当方はいかなる責任も負いません。

 

2024年1月16日 (火)

【温故知新】ワンショットリモコンのシミュレーション回路を少し簡素化

全体の目次

昨年5月に成功していた、ワンショットリモコンのシミュレーション回路に冗長な所がある事に、昨日寝る前に回路を眺めていて気づきました。

Photo_20240205161201 リレーとダイオードを2個づつ使い排他制御していた部分ですが、元々リレーの接点には、ノーマリーオン側とオフ側の両方があり、相互に排他的な関係にあります。


また、リレーを切り替えるコイルの電流は、ダイオードが直列にある事で、ヒステリシスコンパレータの出力極性±35Vのどちらか一方しか作用しないので、リレーを2個使うまでもなく、1個で足りるとふと気づいたのです。

これまでは、ヒステリシスコンパレータ出力がプラス時にOnするリレーと、マイナス時にOnするリレーとに、役割を分けていたいた訳ですが、ここに簡素化の余地がありました。

蛇足:AC24Vは振幅33.8Vが正しいと気づきましたが、今のまま振幅24V(AC17V相当)でも、切替動作には支障がないので良しとします。

参考:リレーの簡単なテスト回路例 (右下のコイル電流グラフの右端にマウスカーソルを持ってくれば、リアルタイムなコイル電流が表示される)

回路を編集して、期待通りの動作も確認出来ました。

CSA回路のダウンロード:oneshotremoconsystemsimulation_a.txt
CSA起動とシミュレーション実行(Link起動):こちら

昨年結構頑張ってたどり着いた等価回路なので、なかなか頭から離れませんが、これ以上はもういいかな。

 


簡素化前後のリレー辺りの回路

簡素化前

赤点線で囲った部分が冗長

簡素化後
冗長部分をなくし簡素化
Photo_20240116200701_20240117200201 Photo_20240116200601

 

簡素化前の全体回路
Photo_20240116195901

簡素化した全体回路(主回路Off時)
Offjpg

簡素化した全体回路(主回路On時)
On_20240116200401

簡素化後の動画で、簡素化前と動きは同じです。
リセット後、初期化で主回路Offから開始し、手動レバーでOn/Offさせ、リモコンスイッチ 押す/離す でOn/Offさせています。

簡素化後の実行はこちら 参考で簡素化前の実行はこちら


続報あればまた。

 

本記事は、メーカーからの情報や公開された特許情報等を元に、動作理解とシミュレーションでの再現を目的に独自に調査したものです。従って、考察や実験結果はあくまで個人の範囲に留めるものであり、記事の内容には間違いがある可能性があります。参考にされる際は自己責任とし、メーカーや関連業者に迷惑を掛けるような事はしないでください。また、この記事を読まれて類似の事をされても、当方はいかなる責任も負いません。

2023年12月28日 (木)

【温故知新】ワンショットリモコンスイッチの点灯色が逆

全体の目次

今月定年を迎えましたが、その後は週3日で勤務継続となりました。半年位続ける程度で考えているのでまあいいかな。

で、先日仕事である部屋の作業をした際に、あれっ!?てなった事があります。
その部屋の照明のスイッチにはワンショットリモコンスイッチが使われていて、
・照明消灯で赤点灯Red2
・照明点灯で緑点灯Green2

の状態になっていて、照明の入り切り状態とスイッチの赤緑LEDの点灯状態がなのです。

自分なりに仕組みが分かっているので、リモコンスイッチの赤白端子への結線が逆になっているのだろうと直ぐに気付きました。

リモコントランスはAC24Vを与えるだけなので極性はありませんが、リモコンリレーとリモコンスイッチは動作上極性があり、どちらかの結線が違うと、照明の点灯状態とスイッチの点灯色に不一致が生じてしまいます。
もし、リモコンリレーとリモコンスイッチの両方の結線が違う場合は、結果的に照明の点灯状態とスイッチの点灯色は一致します。

以前CSAで組んだ回路(ここのクリックで即実行)でも再現できたので、表にまとめてみました。
一番上が正しい結線の状態、その下はリモコンスイッチの結線を逆にした状態、その下はリモコンリレーの結線を逆にした状態、一番下が両方の結線を逆にした状態です。

  照明点灯 照明消灯
正しい On_true
照明点灯時は赤LEDが点灯⇒一致
Off_true
照明消灯時は緑LEDが点灯⇒一致
スイッチの配線が逆 On_false
照明点灯なのに緑LEDが点灯⇒不一致
Off_false
照明消灯なのに赤LEDが点灯⇒不一致
リレーの配線が逆

On3照明点灯なのに緑LEDが点灯⇒不一致

Off3
照明消灯なのに赤LEDが点灯⇒不一致

両方の配線が逆 On4
照明点灯時は赤LEDが点灯⇒一致
Off4
照明消灯時は緑LEDが点灯⇒一致

照明点灯状態は、回路図下主回路の電球シンボルの発光で分かりますし、スイッチの方は赤か緑のLEDの点灯状態で分かります。
回路の状態が視覚的に見えるCSAってホント分かり易くてVeryGoodですね。

未確認ですが、普通分電盤内に複数並んだリモコンリレーへの青線は、リモコントランスに繋がる共通な線になるので、各リレーに並列に接続する施工がなされているはずなので、リモコンリレーの青赤線が逆になっているとは考えにくいです。なので、
今回の不一致箇所は、単純にリモコンスイッチへの2本の線を入れ替える事で、正しくできそうなのですが、別業者が過去に工事した所で明らかな施工不良なので、自分たちで直すかどうかは要検討です。
先ずは状況説明だけでも上司に相談してみますかね。


2024-1-6追記
メーカーのよくあるご質問に、リモコンスイッチの赤[ON]・緑[OFF]の表示が逆の場合の対処方法が書いてありました。
【照明制御】ワンショットリモコンでリモコンスイッチの赤「ON」・緑「OFF」の表示が逆になっています。対処方法を教えてください。 - リモコン配線器具 - Panasonic
Photo_20240108103401
上記でリモコンリレーの赤・青の配線が逆でも、同様の症状になるのが分かり、CSAでも再現したので表に追加しました。


2024-1-10追記
上司より自分たちで直して良いよとの事で、今日現場で配線の入れ替えを実施しました。
リモコンスイッチは上下に2個あり、2回路系統の照明のOn/Offを各々切り替えるもので、計3本の電線が繋がっていました。
リモコントランスからの配線(青線)は共通で、本来スイッチの白端子に共通に繋がるはずですが、赤端子に接続されています。
また、白端子からは、緑線と白線が各々のリモコンリレーに繋がっている様です。

思った通り逆ですね。

現状の配線の様子:白赤端子への配線が逆ですね。
Img_9997_20240110200801

手直し後の配線:白端子2つへリモコントランスからの青配線を繋ぎ、上の赤端子へは緑配線、下の赤端子へは白線配線を繋ぎました。
Img_9998_20240110200901

手直し後、照明の点灯で赤LED点灯、消灯で緑LED点灯と、きちんと一致させることが出来ました。

実は、大きい部屋なので、上の写真の場所の他にも、照明用のスイッチがあり、そちらも接続ミス(下の写真)です。
Img_9999
こちらも配線を是正しました。

やれやれ、今の仕事を始めてから相当数このスイッチを見てきましたが、逆なケースに遭遇したのは初めてでした。
正月休みを挟んだものの割と直ぐに是正でき、ワンショットリモコンシステム調査で得た知見が役立ちました。

 

続報あればまた。


本記事は、メーカーからの情報や公開された特許情報等を元に、動作理解とシミュレーションでの再現を目的に独自に調査したものです。従って、考察や実験結果はあくまで個人の範囲に留めるものであり、記事の内容には間違いがある可能性があります。参考にされる際は自己責任とし、メーカーや関連業者に迷惑を掛けるような事はしないでください。また、この記事を読まれて類似の事をされても、当方はいかなる責任も負いません。

 

2023年9月30日 (土)

【温故知新】ワンショットリモコンシステム調査の目次

Photo_20230515194301
ワンショットリモコンシステム調査ですが、記事数が多くなってしまったので、リンク付きで目次だけ書き出しました。
ワンショットリモコンは昭和35年開発との事。そんなに古いのに今まで知らなかったし面白そうだし「温故知新」で独自に調べたっていいじゃない!
回路動作特性把握・実機組み上げ波形観測・シミュレーション再現・自作ワンショットリモコンリレー動作・スマホでOn/Off IoT化

2024-3-29更新


■導入編
2023年3月4日(土)【温故知新】ただものではないリモコンリレー

■動作特性編
2023年3月20日(月)【温故知新】ワンショットリモコンスイッチ テスト測定
2023年3月25日(土)【温故知新】ワンショットリモコンのDC測定と回路特性
2023年4月2日(日)【温故知新】リモコン リレー&スイッチ DC電源で動作確認
2023年4月26日(水)【温故知新】リモコン実動作再現準備:役者が揃った
2023年5月6日(土)【温故知新】ワンショットリモコン実機測定準備
2023年5月12日(金)【温故知新】ワンショット電流実機測定
2023年9月4日(月)【温故知新】ワンショットリモコンリレーのコイルのインダクタンスの測定
2023年9月27日 (水)【温故知新】ワンショットリモコンリレーのコイルの寄生容量の測定
2023年12月28日 (木)【温故知新】ワンショットリモコンスイッチの点灯色が逆

シミュレーション編
2023年4月26日(水)【温故知新】ワンショットリモコンのシミュレーション構想
2023年5月1日(月)【温故知新】ワンショットリモコンのシミュレーションに成功
2024年1月16日(火)【温故知新】ワンショットリモコンのシミュレーション回路を少し簡素化

■ワンショットリモコンリレー自作編
2023年5月10日(水)【温故知新】ワンショットリモコンリレーを自作してみる《構想》
2023年5月13日(土)【温故知新】ワンショットリモコンリレーを自作してみる《製作と動作確認・製品版との比較》

■番外編
2023年4月3日(月) リモコン調査のおまけ:ダイオード1本でON/OFFさせる動画
2023年6月18日(日) ワンショットリモコンのIoT化:構想
2023年6月23日(金) ワンショットリモコンのIoT化:成功
2024年3月29日(金) ワンショットリモコンシステムをTinyBasicでIoT化

 

本記事は、メーカーからの情報や公開された特許情報等を元に、動作理解とシミュレーションでの再現を目的に独自に調査したものです。従って、考察や実験結果はあくまで個人の範囲に留めるものであり、記事の内容には間違いがある可能性があります。参考にされる際は自己責任とし、メーカーや関連業者に迷惑を掛けるような事はしないでください。また、この記事を読まれて類似の事をされても、当方はいかなる責任も負いません。

2023年9月27日 (水)

【温故知新】ワンショットリモコンリレーのコイルの寄生容量の測定

全体の目次

ワンショットリモコンリレーコイルのインダクタンスを測定した際に気になっていた、コイルの寄生容量を測定してみました。
精度は低いですが130pF程度である事が分かりました。


測定方法は、手持ちのオシロの信号発生器で方形波を発生させ、コイルのインダクタンスを測定した回路と同じですが、着目する時間領域が異なります。(時間領域に関しては、記事の最後に整理しました。)
早い時間領域ではRC直列回路の応答となり、寄生容量Cpの影響が時定数として現れるので、その時定数から寄生容量を計算する方法です。
寄生容量Cpは以下の回路を想定しています。

Photo_20231002180401

実際の波形ですが、負荷抵抗を1kΩの時の波形は、最初に瞬間パルスが生じ、その後RL直列回路の長い時定数のだらだらした波形が見えます。
Img_9665_20230904110501

寄生容量の影響は、最初の瞬時パルスの部分に現れます。


瞬間パルスの原因をよりはっきりさせるため、CSAで寄生容量を入れた回路で再現してみました。
コイルの両端には数10pF~数100pF程度の寄生容量が付いていると似たような波形が再現できました。
以下、20pFの寄生容量がある場合と無い場合での、10KΩ抵抗の両端電圧の波形です。
注意:実測では1KΩ負荷抵抗の方が寄生容量の影響が良く見えますが、CSAでは10KΩの方が良く見えたので10KΩの結果です。
1jpg_202309272009012jpg_20230927200901

分かりやすく着目したい部分だけ拡大して並べてみました。シミュレーション波形と実測波形です。
Photo_20231002200801Photo_20231002201101

ちなみに、CSAの電圧ソースSquareWaveでは遷移時間(tr,tf)を指定できない(右図)ので、シミュレーションのタイムステップで遷移しきってしまうはず。高周波と等価なので微小容量でもショートと振る舞い、150Ωと10kΩの抵抗分割回路と等価になり、10kΩに見える瞬間パルスの振幅は瞬時にSquareWaveの振幅値3Vにまでほぼ達してしまいます。
実際の測定では信号発生器の信号の切り替わり遷移時間は数10ns程度あるので、信号の振幅値に達する前にRC回路の充電が始まり、負荷抵抗の電圧は振幅値より低下します。
Photo_20230928194701

-----------------------------------------
2023-10-9追記
CSAのSquqreWaveで制御できない遷移時間(tr,tf)に関し、信号発生器の出力インピーダンス150Ωと直列にインダクタンスLを追加し、時定数τ=L/Rを使い、遷移時間を鈍らせてみました。25,50,75uHとLを大きくする毎に立ち上がり波形が鈍ってくるのが分かります。
負荷抵抗1kΩで波形を見ているので、50uHの時 τ=50uH/(150Ω+1000Ω)=43ns なので、大体合っていそうです。立ち上がりのピークも下がり、その後R・Cp充電で波形が下がっているので、より実波形に近づいてきました。CSAのSquareWaveの遷移時間を変えたい場合の小技にできそうです。
緑の波形が25uH赤の波形が50uH橙色の波形が75uH
Photo_20231009201201
参考 CSA回路 ⇒ circuit202310092006.circuitjs.txt
 


測定と寄生容量の算出

測定条件として、信号発生器出力の切り替わりで出る瞬間パルスがはっきり見え、RL直列回路の応答(時定数=L/R)が始まる前の、寄生容量がチャージされるRC直列回路の時定数が見えやすい様に、1KΩの抵抗で測定しました。10KΩだとRC回路の充電波形の途中で、RL回路の充電が始まってしまい、RC回路の充電時定数に着目したいのに邪魔してしまいます。

1KHz 方形波 Duty50%での測定結果です。リモコンリレーのインダクタンスを調べたのと同じ条件です。

最初は、信号発生器の方形波全体でのRL直列回路の応答が見えます。これの立ち上がり時の瞬時パルスの波形をどんどん拡大していきます。
Img_9698

立ち上がりの部分に瞬間パルスが見えてきました。だらだら右上に上がるRL直列回路の応答部分でここでは気にしません。
Img_9699

更に拡大すると、急峻に上がってから、少しだらだらと下がる波形が見えて来ました。
Img_9700

更に時間軸と振幅軸を拡大すると、急峻に上がった後、だらだらと下がるRC充電回路の波形の時定数が見えてきます。
Img_9701

更に時間軸を拡大します。目視で精度はないですが、だらだらと下がる波形の時定数が150ns程度である事が分かります。
Img_9702
Photo_20230930095701

150nsの時定数τは、コイルの経路を含まない全直列抵抗とコイル両端間の寄生容量Cpの積で求まるはずです。
コイルのインダクタンスを通過するRL直列回路の時定数は15usで、100倍も異なるため、この短い期間ではコイルのインダクタンスを通過する電流は流れきれないためです。
つまりこの期間で想定する電流経路は以下を想定しています。

信号発生器 ⇒ 信号発生器の出力インピーダンスZ ⇒ コイルの両端の寄生容量Cp ⇒ 外部負荷抵抗R

この経路の時定数τは、RC回路として、以下の式で求める事が出来るはずです。
τ=Cp・(Z + R)
これより、Cpを求めると、

Cp=τ/(Z + R)
   =150ns/(150+1000)
   =130pF

時定数τを波形から目視で求めたので精度はありませんが、測定結果からはコイルの両端に見える寄生容量は130pF程度なのが分かりました。

 いやーオシロってほんと便利です。買って正解、オシロさまさまです。
 波形から得られる情報は大きいです。
 


CSAで寄生容量値を変えて波形を見てみました。
緑の波形が30pF赤の波形が130pF橙色の波形が250pFでの波形で、負荷抵抗は10KΩ。
想定通り、急峻な立ち上がりピークから、だらだら下がる波形の接線(時定数)がほぼ計算通りで変化しているのが分かります。
Photo_202310081605011_20231008162201
注意:実測では1KΩ負荷抵抗の方が寄生容量の影響が良く見えますが、CSAでは10KΩの方が良く見えるので10KΩで実行した結果です。
なので、時定数は1.32usと実測の150nsよりも大きく出ています。

参考 CSA回路⇒oneshotremoconrelay_parasticcapacitance202309300913.circuitjs.txt
 いやーシミュレーションもほんと便利です。
 回路部品の値を変えれば、波形への影響が良く分かります。 

  本回路の時間軸領域の整理 

今回の測定回路には、時定数が大きく異なる経路が複数あるため、時間軸上で以下の3つの領域に分けられます。

■最初の時間軸領域では、入力信号遷移が急峻で寄生容量Cpはショートと振る舞うため、回路は抵抗分割回路となり、急峻な立ち上がり波形が負荷抵抗に生じます。

■中間の時間軸領域では、Cp値に依存した時定数=ΣR・Cpの充電回路となり、その時定数からCp値を求める事ができ、約130pFと求まりました。

■最後の時間軸領域では、インダクタンスLと全直列抵抗による時定数=L/ΣRの充電回路となり、その時定数からL値を求める事ができ、15~20mHと求まりました。

以下に、各時間領域での等価回路と波形の対応を示しました。
Photo_20231006091901


今回のコイルの寄生容量の測定ですが、シミュレーションでもほぼ実測と同等の結果が得られているので、考えは正しいと思います。
素人が趣味レベルで、安価なオシロを使い、手軽な実験で簡易的に寄生容量を求める方法としては、結構有効ではないでしょうか。

 深堀り自由研究、好き勝手やってますが、なかなか楽しく面白いです。(本ブログの副題そのもの) 

尚、オシロ波形で見える方形波入力の遷移前の波打ち波形の原因調査は別記事(こちらの深堀り調査もなかなか面白い)に記載しました。

続報あればまた。

 

本記事は、メーカーからの情報や公開された特許情報等を元に、動作理解とシミュレーションでの再現を目的に独自に調査したものです。従って、考察や実験結果はあくまで個人の範囲に留めるものであり、記事の内容には間違いがある可能性があります。参考にされる際は自己責任とし、メーカーや関連業者に迷惑を掛けるような事はしないでください。また、この記事を読まれて類似の事をされても、当方はいかなる責任も負いません。

 

2023年9月 4日 (月)

【温故知新】ワンショットリモコンリレーのコイルのインダクタンス値の測定

全体の目次

値が不明のままでいた、ワンショットリモコンリレーのコイルのインダクタンス値ですが、今日測定してみました。
結果15~20mHである事が分かりました。


測定方法は、手持ちのオシロの信号発生器で方形波を発生させ、LR直列回路の状態で、Rの両端電圧の立ち上がり波形を観測、接線で時定数τを求め、τ=L/RからL=τ・Rで求めるものです。
Photo_20230830143301Photo_20230830143201

図の引用元:RL直列回路の時定数(τ=L/R)の導出 (eleking.net) 

リモコンリレーは内部接点が分かる様に分解済みなので、操作回路のスイッチと繋がる金属接点へ信号発生器の出力を接続し、青端子へRを接続し、Rの両端の電圧をオシロで観測しました(下図)。
Photo_20230905201901

Rの両端電圧は上記図の電流波形そのものなので、立ち上がりの接線から時定数τが分かります。
信号発生器の出力インピーダンス値コイルの等価抵抗の影響を抑えるため、負荷抵抗値は1KΩと10KΩの2種で測定しました。


測定に使った信号発生器の設定は、1KHz Duty50% 方形波です。
Img_9669

負荷抵抗Rを1KΩとした時のRの両端の波形測定の様子と、拡大した立ち上がり波形です。
Img_9664
Img_9665_20230904110501
Photo_20230930100401
立ち上がり波形の接線から、概算ですがτ=15us程度の様です。(但し写真に定規を当て目視で判別したので精度低いです。)
この結果から、コイルのインダクタンスLを求めると、L=τ・R=15us・1KΩ=15mHと計算されます。
(信号発生器の出力インピーダンスを150Ω と リモコンリレーの等価抵抗19.7Ω をRに含めて計算すると、17.5mH になります。)

立下り側の波形も同様の時定数です。(携帯機種変更後で撮影したので色合いが違います)
Img_9696

---------------------------------------------------------
次に負荷抵抗Rを10KΩとした時のRの両端の波形測定の様子と、拡大した立ち上がり波形です。
Img_9666
Img_9667
立ち上がり直後にはコイル内の寄生容量によると思われる、急峻な立ち上がりが見られます。
1KΩでの波形にも出ていますが、10KΩだとより目立ちます。
今回はコイルのインダクタンスを調べる目的なので、この部分を無視して想定した接線から、概算で時定数 τ=2us程度 の様です。
(但し写真に定規を当て原点からの接線を想定し目視で判別したので精度低いです。)
Photo_20230930100701
この結果から、コイルのインダクタンスLを求めると、L=τ・R=2us・10KΩ=20mHと計算されます。

立下り側も同様の時定数です。(携帯機種変更後で撮影したので色合いが違います)
Img_9697

負荷抵抗1KΩ時は15mH程度でしたので、10KΩの20mHと合わせ、

ワンショットリモコンリレーのコイルのインダクタンスLは、15~20mHである事が判明しました。

補足:コイル内の寄生容量の影響と値は、別記事にて測定とシミュレーションをして掘り下げました。

 

本記事は、メーカーからの情報や公開された特許情報等を元に、動作理解とシミュレーションでの再現を目的に独自に調査したものです。従って、考察や実験結果はあくまで個人の範囲に留めるものであり、記事の内容には間違いがある可能性があります。参考にされる際は自己責任とし、メーカーや関連業者に迷惑を掛けるような事はしないでください。また、この記事を読まれて類似の事をされても、当方はいかなる責任も負いません。

2023年6月23日 (金)

ワンショットリモコンのIoT化:成功

全体の目次

先日構想していたワンショットリモコンシステムのIoT化ですが、今日回路の組み上げとスケッチの編集をし、スマホのブラウザ画面からのIoT制御が成功しました。

編集元のスケッチ内のHTML記述の動作が良く分からない部分がありましたが、ネット検索でいろいろと記事をあさり、斜め読みしながらカットアンドトライで何とかできました。
いやー!情報が結構ネットに転がっているので、つまずいても比較的簡単に解決にたどり着くことが出来、良き時代になったものだと感じます。

クライアントに表示されるHTMLの見え方編集に関し、Visual Studio Code・LiveServer・Prettier-Code Formatterのインストールで少しでも楽になるかと思いましたが、それはそれで面倒だったので、今回は手修正のカットアンドトライで何とかなりました。


全体構成は以下です。
Photo_20230623225001
ダイオード接続切替回路はトグル動作なので赤と緑のLEDを付けました。
このLEDは、リモコンスイッチの赤緑LEDと役割は同じです。
もしクライアントのブラウザ画面とリモコントランスのOnとOffの関係が逆になっている場合は、リモコンシステムへ接続する線を入れ替えれば一致させられます。

ESP32に繋いだ外部回路部分の拡大です。
2_20230623225001
右下の5Vリレー回路がワンショット回路でGPIO26に100ms期間HIGHを出力し、既設ワンショットリモコンシステムへダイオードを接続する事で、ワンショットリモコンリレーを切り替えます。
切り替わってしまえばリモコンリレー内のダイオードの向きも変わり、電流は流れなくなるのが分かっている事と、確実な切替動作のため、接続時間を長めの100ms(50Hzだと5サイクル)にしました。
右上の5Vリレー回路がダイオードの接続向きの切り替え回路で、GPIO26からのHIGH出力が終わってから、逆向きへ切り替えておくため、GPIO27の出力がHIGHだったらLOWへ、LOWだったらHIGHへと切り替える、トグル動作をさせます。
状態が分かる様に赤と緑のLEDを排他的に点灯させます。緑LED側はESP32のGPIOは3.3V系なので、3.3Vを電源にしました。


スケッチは、前回のLチカのものを加工して作成しました。
ボタンは1つだけにし、押すたびにGPIO26で100msだけHighを出し、その後GPIO27をトグルさせダイオードの向きを切り替えます。
ボタンの色は、リモコンリレーとリモコンスイッチの現在の状態に合わせ、ON状態なら赤色で to OFF 表示、OFF状態なら緑色で to ON 表示にしました。

元のスケッチからの主な変更点が下の赤字部分です。
output27Stateの if else でのトグル動作の記述は、たぶん冗長かなーと思いつつそのままです。

-- 省略 --
    // turns the GPIOs on and off
    if (header.indexOf("GET /26/on") >= 0) {
      Serial.println("GPIO 26 on");
      output26State = "on";
      digitalWrite(output26, HIGH);
      delay(100);
      digitalWrite(output26, LOW);
      if(output27State=="off"){
        digitalWrite(output27,HIGH);
        output27State="on";
      } else {
        digitalWrite(output27,LOW);
        output27State="off";
      }
    } else if (header.indexOf("GET /26/off") >= 0) {
      Serial.println("GPIO 26 off");
      output26State = "off";
      digitalWrite(output26, HIGH);
      delay(100);
      digitalWrite(output26, LOW);
      if(output27State=="off"){
        digitalWrite(output27,HIGH);
        output27State="on";
      } else {
        digitalWrite(output27,LOW);
        output27State="off";
      }
  }
-- 省略 --

  // Feel free to change the background-color and font-size attributes to fit your preferences
  client.println("<style>html { font-family: Helvetica; display: inline-block; margin: 0px auto; text-align: center;}");
  client.println(".button { background-color: #009933; border: none; color: white; padding: 16px 40px;");
  client.println("text-decoration: none; font-size: 30px; margin: 2px; cursor: pointer;}");
  client.println(".button2 {background-color: #f61f20;}</style></head>");

  // Web Page Heading
  client.println("<body><h1>One-Shot-Remocon Server by ESP32</h1>");

  // Display current state, and ON/OFF buttons for GPIO 26
  client.println("<p>Current State " + output26State + "</p>");
  // If the output26State is off, it displays the ON button
  if (output26State=="off") {
    client.println("<p><a href=\"/26/on\"><button class=\"button\">to ON</button></a></p>");
  } else {
    client.println("<p><a href=\"/26/off\"><button class=\"button button2\">to OFF</button></a></p>");
  }

--  // Display current state, and ON/OFF buttons for GPIO 27
     以降のボタン処理関係は削除  --
 


-- 省略 --


IoT化のESP32と外部回路です。上に延びた赤黒線がワンショットリモコンシステムに繋がります。
Img_9526

外部回路の拡大です。部品と配線が密集しているので分かりにくいです。四角い箱が5Vリレーです。
Img_9529

ワンショットリモコンシステムに繋いだ状態です。ESP32側はモバイルバッテリーで動かしました。
Img_9530

ESP32に繋いだ回路の組み上げ部分で、GPIO27でダイオード接続向きをトグルさせる回路の赤LEDが点灯している状態。
Img_9546

同上で緑LEDが点灯している状態。
Img_9545

スマホでWi-Fi経由で制御している動画です。
ワンショットリモコンスイッチを押すと同期がずれますが、スマホ側ブラウザのボタンを2回押すと同期するのが分かります。

スマホとPCからも制御してみた動画です。分かり易い様にワンショットリモコンリレーの主回路にランプを繋ぎました。

2023-6-25追記
リモコンスイッチの結線を外して、今回のIoT化回路だけでリモコンリレーの制御ができるか確認しました。
実験の様子です。リモコンスイッチからの赤い線(上下のボードの間)を外したので、リモコンスイッチ側の赤緑LEDは点灯していません。
Img_9532

動画です。

---------------------------------------------------------------------
ついでに、自作ワンショットリモコンリレーをIoT制御してみました。
実験の様子です。
Img_9534

動画です。

どちらも期待通りに動作させることが出来ました。

 


ワンショットリモコンシステムのIoT化が成功しました。

グリーンワークスさんの真似ではありますが、やればできるんですね。
リモコン調査のおまけ:ダイオード1本でON/OFFさせる動画: my little topics (cocolog-nifty.com)

難易度も思っていたよりもかなり低く感じますが、まだ高度な事をやっていないからなんでしょうけどね。


さて、次は何をしましょう。

ネットではArduinoやESPの工作記事も多いです。
IoT - ESP32 (101010.fun)
Arduino のすすめ (mtng.org)
 └Samples for Arduino (mtng.org)
ESP32 – マイコン技術Navi (ekit-tech.com)
ESP32の使い方入門【20個のチュートリアル】 | Wak-tech

アルティメットスターターキットには、カメラやLCDディスプレイ、オーディオアンプ、各種モーターなど沢山パーツがあるので、使ってみるとか、アマゾンで買った本を読んで理解を深めるとかやるとしますかね。
Photo_20230708133701Photo_20230624084401

続報あればまた。

2023-7-16追記 次を考える前に、この記事の元のWi-Fi Lチカのスケッチを解読してみました。

本記事は、メーカーからの情報や公開された特許情報等を元に、動作理解とシミュレーションでの再現を目的に独自に調査したものです。従って、考察や実験結果はあくまで個人の範囲に留めるものであり、記事の内容には間違いがある可能性があります。参考にされる際は自己責任とし、メーカーや関連業者に迷惑を掛けるような事はしないでください。また、この記事を読まれて類似の事をされても、当方はいかなる責任も負いません。

2023年6月18日 (日)

ワンショットリモコンのIoT化:構想

全体の目次

前回、ESP32-WROVER-Eでの初IoT工作「Wi-Fi経由のLED点灯制御」が成功しました。

スターターキットを買ったモチベーションには、先ずはWi-FiでワンショットリモコンをIoT化してみたいとの思いがありました。
似たような製品は既にありますし、制御の原理も把握済みなので、作れば出来そうです。

アルティメットスターターキットのTutorialを見ると、リレーの制御回路が載っているので参考になりそうです。

Tutorial Project 17.1 Relay & Motorにあるリレー制御回路
Photo_20230618103601

5Vリレー、NPN Tr、Diode、抵抗等が必要で、この中でも特殊なのが5Vリレーで2個必要です。
スターターキットには HUI KE製HK4100F-DC5V-SHCと言う(コイル抵抗167Ω)のが1個しかないので、何とかしないといけません。
アマゾンには5Vリレーはいろいろありますが、ちょっと高めですし、贅沢過ぎる回路にも思えます。

さてどうするか?もやもや構想の始まりです。


やりたいのは以下、正逆でDiodeを一瞬(20ms)接続してあげるだけです。
Photo_20230618104001


2023-6-20追記 接続イメージと、具体的な制御の構想は以下です。
Photo_20230620220801

ESP32のGPIOは2つ使います。
 1つ目はDiodeの接続方向切替に使うリレー制御用
 2つ目は20ms程度ワンショットリモコンスイッチに並列に繋ぐためのリレー制御用

リレーのコイルからの逆起電力からの保護は、Tutorialにある回路と同じにしてESP32他を守ります。

Lチカで使ったSketchを加工して、クライアントに表示するコマンドボタンは1つにして、押すたびに20ms間(50Hzの1周期)だけDiodeを接続し、その後Diodeの接続を切り替えれば良さそうです。

Wi-Fiに繋いだ状態で、リモコンリレーの状態とWEB画面の状態が一致している状態(同期)のが望ましいのですが、リモコンリレーの初期状態を予め検知しておくのは少し面倒そうですし、2回ボタンを押せば同期できるはずなので、初期状態は関知しない事にします。
リモコンスイッチやリモコンリレーを手動で操作してしまうと、同期がずれてしまいますが、これも上記同様です。
実用性は考えず、Wi-Fiでリモコンリレーを制御できる事そのものを重視したいと考えます。


2023-6-22追記
うまくいけばリモコンスイッチを外していまい、IoT制御だけでリモコンリレーの切替えができる事も確認してみたいと思います。
Photo_20230622190101


2023-6-23追記 ESP32を使ったIoT化成功しました。


5Vリレーは手持ち品(約30年前に買った)がありましたが、仕様を見るとコイルの抵抗値が50Ωと結構低く、駆動電流を100mAも食いそうで嫌なので、安過ぎず高過ぎずコイルの抵抗がキットのものと同程度のをアマゾンで適当に選んで買いました。
Photo_20230620221801
IoT工作でAC100Vの制御や、絶縁して制御したい用途などで、何かと使えそう、買って損はないだろうとの見込みです。

2023-6-23追記 コイルの抵抗値を気にして買ったものの、なかなかないDatasheetを何とかAlibabaで見つけ見てみたら、あらまー! 42Ω もっと低いじゃん
Tf Jqc-t78-dc5v-c 5pins T78 5v Electromagnetic Relay - Buy Relay,5pins Relay,5v Relay Product on Alibaba.com
 2_20230623202601 Photo_20230623202601


続報あればまた。

 

本記事は、メーカーからの情報や公開された特許情報等を元に、動作理解とシミュレーションでの再現を目的に独自に調査したものです。従って、考察や実験結果はあくまで個人の範囲に留めるものであり、記事の内容には間違いがある可能性があります。参考にされる際は自己責任とし、メーカーや関連業者に迷惑を掛けるような事はしないでください。また、この記事を読まれて類似の事をされても、当方はいかなる責任も負いません。

2023年5月13日 (土)

【温故知新】ワンショットリモコンリレーを自作してみる《製作と動作確認・製品版との比較》

全体の目次

前回構想を立て部品を集めました。

今回は、製作と調整、動作確認と実機測定装置のリモコンリレーの置き替えをしてみました。
結果、製作・動作確認・置き替え動作の確認、全て成功、きちんと動作が確認できました。

 

製作

自作するワンショットリモコンリレーのイメージ図です。
20230514072401

コイルに流す電流と磁界の関係は、右手の法則(*)が分かりやすいです。
(*) https://detail-infomation.com/right-hand-cork-screw-rule/
下は、電磁石を右に動かし主回路をOFFさせる際に、コイルに流す電流の向きと電磁石の磁界の向きです。
Photo_20230523213201

肝となるコイルを巻く準備の写真です。
Img_9314_20230513170701
電磁石となるエナメル線を巻いたコイルは、M6ボルトを通せるストローを被せて、コイル両端部分に補強用のプラ板をセメダインで固定、巻き付け準備完了です。
ドリルをゆっくり回してエナメル線を巻きつけました。10mの手巻きは大変ですし、巻きの綺麗さは不要ですしね。

巻き付け完了後のコイルです。余り考えずに3cm長さで作ってしまいました。
Photo_20230519194601

組み上げ前の全体構成の仮置きです。
コイル部分の長さを3cmに作ってしまったので、ボルトの長さが足りずに途中でM6 10cmのボルトを買いました。
ボルト1本がやっぱり作り易く、途中でボルトを連結するより磁力線の形もすっきりするはずです。
Photo_20230519194401

組み上げ後の様子です。適当な木の板にグルーガンでパーツを固定していきました。
電磁石の主軸を可動させるための浮かしが必要ですし、主軸両端へのマイクロスイッチの配置のためのスペースも必要なので、ペットボトルの蓋を使いその上に配置しました。
Img_9362
Img_9363
右側が制御端子側で、赤はアカ端子に対応、黒はアオ端子に対応します。

特に調整が必要だったのは、磁石側の座金にくっついた電磁石側の座金の引き離し力を適度に設定する事です。
磁石2個を挟んだ座金プレートを4つ配置したので、引き離し力はそこそこ必要です。

指で電磁石側を左右に動かして、引き離しに必要な力の程度を調べている様子の動画です。

お菓子の紙箱等を切って挟むと引き離し力はかなり弱くて済みますが、立てると自重で下に落ちる程です。
何も挟まないと引き離しは多分無理そう、メモ用紙1枚でもかなり力が必要、結局メモ用紙2枚を挟む事にしました。下の写真。
Img_9361

コイルの巻き方は最初の図の通り。作りやすさから結果的に主軸と一緒にコイルも動いてしまうので、断線しにくい様にしました。
Img_9364

動作確認

ここまでで、DC電源の印可の極性を変えての動作確認を済ませました。
ただ、手持ちのDC/DCコンバータでは電流不足、保護回路が働き頻繁に出力を止めてしまうので、動作確認が安定しませんし、コイルからの逆起電力で破損させる可能性もあります。なので、電動ドリルドライバー用の12Vニッカド電池(下の写真)を使いました。
Img_9369

これで動作確認をしている動画です。12Vと低めの電圧ですが、この電池で安定して動作確認が出来ました。


ここまで来たので、思い切って、実機測定装置のリモコンリレーの入れ替えをしてみました。

OFF状態です。スイッチの緑LED点灯で、電磁石は左にあります。
Img_9358

OFF状態からON状態にリモコンスイッチを押して切り替えた後の写真で、スイッチの赤LEDが点灯、電磁石は右にあります。
Img_9360

切り替えをしている動画です。
スイッチ操作によるリレーの切り替えと、リレーの手動操作によるスイッチ側LEDの連動の様子です。

2023-6-25追記 Wi-Fi付きマイコンボードESP32を使って、Wi-Fi経由での切替制御(IoT化)も出来ました。

 

感想

ワンショットリモコンシステムで最も謎だった、ワンショットリモコンリレーの理解が進みました。
ここまでやったので、ほぼワンショットリモコンシステムを理解しきれた気がします。

定量的な面は不十分で、磁気回路としての磁力や引力・斥力、切替のためのコイルに流す電流の下限とか、余り考えなくても自作版の動作確認まで割とスムーズにできたので、やったらできたー的な状態ではありますが、自分の興味の範囲内なのでここまでで良しとします。
まあ、ワンショット電流は10ms期間と短いものの1A程度の大電流を流すので、リレーの切替の難易度そのものが低かったのでしょう。

やれやれでしたが、でも大変楽しみながら「温故知新」する事ができました。

今後は、リモコンシステムをいろんな所で見かけると、今まで気にもしなかったのに、気にする様になるんでしょうね。

続報あったらまた。


2023-5-17追記 今回製作したのは一般的には1巻きラッチング型と言う部類なのを今日知りました。
但し、制御回路のダイオード整流の向きも一緒に切り替えていて、交流電源で使える様にしているので、ワンショットリモコンシステム用に特化していると考えられます。
Photo_20230611071801

製品版との比較

2023-5-18追記
以前ネットで見つけていたリモコンリレーの内部写真(下の左(*))と比べると、今回の自作版(下の右)はコイルの巻き数も少ないので電磁石からの磁力も弱めですね。
また電磁石部の心棒を左右の先端まで伸ばしてマイクロスイッチを押す様にしてしまったため、可動力に寄与しない末端側の磁力は無駄になっているはずです。
無駄が多い分、心棒の途中から横に伸ばした座金からの磁力が弱くなり、弱くても引き離せる様にするのにメモ用紙2枚を挟みました。
結果、少し揺すったり衝撃を与えただけで比較的簡単に可動部が動いてしまうと言う貧弱なものとなりました。
まあ今回は、原理確認と動作理解が目的ですし、実際にリモコンリレーの置き替えまでも成功したので、ここまでで十分ですね。
改良ネタを幾つか思い浮かべてはいますけど...
Img_9383Img_9362
さすがに実製品では、信頼性・確実な動作・耐衝撃性のためか、磁気回路もスイッチ操作のメカ部もしっかりとしています。
(*) https://www.den-kan.com/e-den/e-dentushin/e-den2015_1215.pdf

2023-6-9追記
今週仕事で不良リモコンリレーの取替があり、3個目の不良品をゲットしたので、1つ蓋を開け内部の写真を撮ってみました。
アルミのピンをカシメて蓋をしているだけなので、カシメ側のアルミをドリルで削れば簡単に蓋が開きます。
Img_9448 Img_9449

OFF状態での内部です。ほぼ中央の電磁石左側の金属突起(丸穴の所)が引っ込んでいて、左下の接点は離れています。
Img_9451

ON状態での内部です。ほぼ中央の電磁石左側の金属突起(丸穴の所)が飛び出していて、左下の接点が接触しています。
Img_9452

実験用治具を使って動画を撮影してみました。コイルの巻き数も多いので電磁石の磁力も強くしっかりとした動きです。

電磁石部分をプラ材が覆っていて磁気回路が見えないので、削りやすい所のプラ材を削って見える様にしてみました。
以下、OFF時とON時の写真。
Img_9455
Img_9456

電磁石左側鉄片と左端の永久磁石側鉄片との間には薄いプラ板のスペーサーが挟まれていて、引き離し力の調整をしている様です。
Img_9457
薄い半透明のプラ板スペーサー部の拡大。
Photo_20230611071901
-------------------------------------------------------------------
電磁石右側の金属突起は、補助接点(下図右側)の付いたWR61663にも使える様にするためのものと思われます。
Photo_20230609100601

 

本記事は、メーカーからの情報や公開された特許情報等を元に、動作理解とシミュレーションでの再現を目的に独自に調査したものです。従って、考察や実験結果はあくまで個人の範囲に留めるものであり、記事の内容には間違いがある可能性があります。参考にされる際は自己責任とし、メーカーや関連業者に迷惑を掛けるような事はしないでください。また、この記事を読まれて類似の事をされても、当方はいかなる責任も負いません。

2023年5月12日 (金)

【温故知新】ワンショット電流実機測定

全体の目次

前回準備した実験器具でワンショット電流を測定してみました。

AC24V電源でワンショット電流はピークで1A程度、期間は10ms未満である事が確認できました。
DC特性の測定結果シミュレーションで得られた結果ともほぼ一致しました。
一番心配だったワンショット電流の期間ですが、AC24Vの半サイクル10msで収まっていて、安心しました。


電圧だと半波整流波形が出っ放しで、大電流時のトリガーの取り方が難しいです。
先ずは大電流波形が見たいので、リモコンリレーとリモコンスイッチの間に1Ωの抵抗を入れ、その電圧で電流を観測しました。
1A流れても1Vの電圧降下なので系への影響は少ないです。
Img_9347

リモコンリレー青から赤に流れる電流の時、電流波形は上向きに出る様に接続しました。
オシロはこの間買った 格安オシロで、DCカップリング Singleトリガー X1 で見ています。
トリガー電圧(黄⇦) は、適宜変えました。オシロ波形の青▼黄⇦の交点がトリガーポイントです。

OFFからONへの切替時の電流を観測する前の、Singleトリガー待ち状態。
Img_9340

OFFからONへ切り替えた後の状態です。上向きの電流(青から赤へ電流が流れる向き)が観測できました。
Img_9341

以下の回路の電流を見ている訳です。
Photo_20230512231601

上記の波形の拡大です。コイルのインダクタンスの作用が強いからか、三角形に見えます。
ピークで1.2A程度、期間は9.5ms程度で、最後の方はAV24Vが0V付近に来てSCRがOFFとなり電流が流れなくなっています。
Img_9342

何度か同じ測定を繰り返すと、AC24Vとの位相関係によると思いますが、0.7A~1.2A程度でピーク電流は変わります。

何回も同じ測定をしていると頻度は低いですが、上向き電流が2回出た事があります。
AV24Vの位相との関係で最初のON時間(下の写真、約5msなので半サイクル10msの半分)が短かいため、1回ではリレーの切替ができず、次の半サイクルで改めて電流が流れている事が分かります。
Img_9337


ONからOFFへ切り替えた後の状態です。下向きの電流(赤から青へ電流が流れる向き)が観測できました。
Img_9343

上記の拡大です。
ピークで0.9A程度、期間は9ms程度で、最後の方はAV24Vが0V付近に来てSCRがOFFとなり電流が流れなくなっています。
最後の方には上向きのスパイク電流が見えます。
Img_9344

以下の回路の電流を見ている訳です。
Photo_20230512231701

何度か測定してもほぼ毎回出ます。
Img_9346

下向きのスパイク電流が出る時もありました。
Img_9345


22V、20Vでも測定しましたが、電流のピークが少しずつ低下する程度で、波形そのものはそんなに変わりませんでした。
12Vではカチッと音はしますが、リレーが切り替わる事はありませんでした。

OFFからONへの切替時は、スパイク電流は見られないので、リモコンリレー内のRC回路での逆方向電流の吸収作用が効いているものと考えられます。
Photo_20230512233301

ONからOFFへの切替時は、コイルの逆起電力によると思われるスパイク電流が発生する時がありました。RC吸収回路が働かない側になります。
Photo_20230512233901


ちなみにリモコンリレーの電圧を見たのが以下です。
青端子をプローブに、赤端子をGNDに取りました。AC結合なのでDCレベルは見ていません。

OFF時の電圧は、下向きの半波整流の波形になります。
Img_9317

ON時の電圧は上向きの半波整流波形になります。
Img_9319

ONからOFFへの切替を捉えた波形です。切り替わり前後で波形の山の向きが変わっています。
Img_9325
この時はピークツーピークで139Vものスパイクノイズが見られます。ONからOFFではRCスパイク吸収回路の作用は働かないからなのでしょう。

電圧観測では、Singleトリガー DCで切り替わりの瞬間を格安オシロで的確に捉えるのが、ちょっと難しかったので、途中で電流測定に切り替えました。

 

本記事は、メーカーからの情報や公開された特許情報等を元に、動作理解とシミュレーションでの再現を目的に独自に調査したものです。従って、考察や実験結果はあくまで個人の範囲に留めるものであり、記事の内容には間違いがある可能性があります。参考にされる際は自己責任とし、メーカーや関連業者に迷惑を掛けるような事はしないでください。また、この記事を読まれて類似の事をされても、当方はいかなる責任も負いません。